高野山旅行 二日目
翌朝、五時に目が覚める。
いくらなんでも早すぎ。二度寝二度寝。
結局六時起床。
朝の勤行が七時くらい(たぶん、これでも時間が遅い方)にはじまるので、6時50分ごろお迎えにあがります。
という、前日の説明に従い、身支度を整え、しばし待つ。
それにしても寒い。
高野山自体の標高が900メートル。周囲の山はそれより更に高い。
昨日到着した時も寒かった。
昨日、お寺のお坊さんに聞いたの話では、「今日(21日)の朝が3度くらいで、明日(22日)は0度くらいの予報ですよ。」って。
そりゃ寒いわけだ。東京では真冬の寒さ。
部屋からの眺め。
窓をあけると、ひんやりとした気持ちのいい空気が入る。
昨日は到着したら、もう暗くてよく見えなかったが、素晴らしい眺め。
が、寒い。
諸堂共通拝観券。
金剛峯寺を訪問済みなので、そこだけ半券がない。
これと地図を眺めながら、今日の行程を考えたり。
そうこうしているうちに、声がかかり、案内のされて本堂へ。
もう他の滞在客が勢ぞろいしてる。俺、最後か。そして、滞在客の人数がようやく判明。
俺一人。のわけはなく。
四国八十八カ所を終えて、最後に高野山に来た方。
外国人旅行者。
団体さん。
ご夫婦。
一人旅。
皆が、それぞれの理由で、来ている。
旅の理由って、色々だよね。
ご本尊、弘法大師彫像の不動明王(秘仏)の前。
本堂の床に正座。ではなく、長椅子の背もたれ無いバージョンの腰掛けに座り、お坊さんの読経、声明を聴く。
普段はできない、貴重な体験。
続いて、住職のお話。終わったかと思いきや、突然流暢な英語で、外人客にも話しだす。ビックリした。
勤行おわり。
ぞろぞろと、安土桃山時代築といわれる、旧書院へ移動し、
朝ごはん。
美味しくいただきました。
朝食後、部屋に戻り、またしばし待つ。
再び声がかかり、本堂へ。
阿字観体験。
ありがたい事に、住職の指導のもと、阿字観が体験できる。
阿字観。
真言宗に伝わる瞑想法、修行の一つ。まぁ、平たく言うと禅みたいなもの。
少し違うのが、梵字の「ア」が絵描かれている、掛け軸の前で行うこと。
呼吸を整える段階のうちに、「アー」と声を出すこと。
かな?
「身口意(しんくい)」という言葉があると教えていただき、
「身」で印を結び、
「口」に真言を唱え、
「意」に大日如来を思う。
のだそうで。
調べたら、
「身」行う動作と
「口」で行う表現と
「意」で行う精神作用
人間の業が3つに分けられるらしい。
さて、五体投地で三礼した後、蓮華座をくみ、手に印を結び、呼吸を整え、瞑想する。
鼻からゆっくり息を吸って、「アーーーーーーーーーーーーーー」
10回ぐらい。
そのあとは、腹式呼吸で瞑想を続ける。
腹式呼吸なら得意ですよ!
と思ったけど、あらためてやると難しい。。。
しばらくの後、終了。
やってる間は、よくわからなかったんだけど、その後、体も心も落ち着いた感じに。
普段、寝る前にやるのも良いらしい。
ひきつづき、場所を書院に移して、ご写経。
薄く下書きしてある上から、なぞるタイプ。
筆ペンも選べるけど、ここはあえて、筆と墨でやることに。
般若心経262文字と、プラスアルファ。
なぞるだけとはいえ、久しぶりの筆書きは、かなり大変。
どのくらい時間がかかったのか?
よくわからないけど、集中してた。ふー。
十分に宿坊を体験したので、時間も過ぎてるし、チェックアウト。
奥の院を目指すことに。
- 奥之院
弘法大師が入定され、いまだに見守ってくださっている。奥之院。
御廟までは、一の橋から約2km。三つの橋を超えて行く。
橋一つ一つ超えるのにも、意味があるそうで。。。
杉並木の中を進む。
来る季節間違えたら、スギ花粉症持ちは大変だな。。。
織田信長はじめ、武将や有名な人物、戦死者供養塔、そして大企業が建てた供養塔もある。
ほんと大聖地。
橋をこえて、燈籠堂の後ろ、御廟に弘法大師がおわす。
順路にしたがい、燈籠堂から回って、御廟の前へ。
聖域。
言葉にはあらわせない。
参詣を終えて、来た道を戻る。
朝からの勤行、阿字観、写経、奥之院でかなり満たされた気持ちになり、もういいかなーとも思いつ、
次は、大門を目指す。
しかし、少し時間におわれ気味に。。。
観たいものが見れてない。全然時間が足りない。
http://twitter.com/#!/mune_3/status/138849254184722433
- 大門
高野山の入り口にあたる門。
バスで来るとこの門を通らないのだけど、入り口だから、とりあえず見ておかないとね!
ということで、今回は門の裏側から見に行った感じに。
素通りしてきた、壇上伽藍を目指す。
ここから駆け足ぎみになる。
- 壇上伽藍
真言宗の修行の場として、高野山が開創された時に最初に諸堂、塔が立てられた場所。それが壇上伽藍。
修行の場ということで、一度は見ておかないと。
金堂。
堂内左右には、平清盛が自らの血を混ぜて書いたと言われる、両界曼荼羅。のレプリカがかかっている。
堂内撮影禁止だけど。
根本大塔。
二層の塔なんだけど、スゲーデカイ。
内部には、仏像や柱に描かれた絵で、立体曼荼羅が再現されている。
これはすごかった。
堂内撮影禁止。
御社。
空海が高野山に諸堂をつくるにあたり、この地の神様を祀った社。神社。
三鈷の松。
空海が留学先の唐から帰国する際、真言宗の拠点としてふさわしい地はどこかと、唐から三鈷杵を投げ放った。
その三鈷杵が引っ掛っていた。と言われる松。
西塔。
根本大塔と対を成す塔。内部は拝観できないけど、根本大塔と同じように、立体曼荼羅があるらしい。
ひとしきり壇上伽藍を見てまわり、次に向けて出発。
さらに駆け足。
大急ぎで、高野山入り口までもどり、
最後に、女人堂を拝観。
明治の初期まで、高野山は女性は立入禁止だった。
そのため、高野山への7つの入り口(高野七口)に、女性のためのお堂があった。
そのうち、一番大きかったのが、この現存する女人堂。
念願だった高野山。
読むだけではダメで、体験してこその密教。
次はもっと時間にゆとりを持って行こう。したら、もっと色々体験できるはず。